抗菌薬を内服して24時間経過すれば他人への感染力はなくなるとされています。この間は登校・登園停止です。
以前は治癒後2週間ほどで尿検査を行っていましたが、現在は以下の理由で行っていません。
1.急性糸球体腎炎を発症すれば浮腫・血尿・高血圧などの症状がでてくるのでわかる。自覚症状の全くない腎炎もあるにはあるだろうが、きわめて稀で、仮に見つかったとしても経過観察以外にすることがない。つまり、見つけても無駄。
2.溶連菌感染と無関係で病的なものではない微小血尿や起立性蛋白尿が一定の確率で見つかる。検査さえしなかったら平和だったのに、余計な心配をさせることになる。
3.30年小児科医をしているが、溶連菌感染後に検尿をしてはじめてわかった糸球体腎炎の経験が一例もない。
また、以前は同居している親・兄弟はお互いに感染源になるのでできれば同時に薬を飲んで菌のキャッチボールを防ぐため抗菌薬の予防内服を勧めていましたが、これもやめました。
家族に予防内服をさせることで再発率が下がるというデータがないこと。
健康な子どもが不要な抗菌薬を頻回にのまなくてはいけなくなるリスクの問題。
※写真は溶連菌特有ののどの赤さ
<< 身近な感染症TOPへ戻る : 08年07月21日更新